新ランサーが戦闘祭典を新世界に紹介
新世界の観客たちは新たなエンタメの到来を心待ちにしている。
「大崩壊」によって太陽サーカスの定期公演が中止されて以来、新世界の観客たちは、新たなエンタメの到来を心待ちにしている。彼らの願いがようやく実現しようとしている。翡翠アリーナが新世界に設置される予定だ。この企画を主導しているのは、ランサーの一人、カラジュン・ウネモ(本名は彼女の母語で「12羽の小さなコンゴウインコ」を意味する)。ランサーの戦闘チームに彼女が迎え入れられる以前、彼女はバラムトクの戦闘祭典においてトップ級の剣闘士の一人だった。
バラムトクでは、代表会議で合意が得られない場合、問題の決着は非致死性の角闘によってつけられることがある。彼らは、試合前に召喚された神が、自らの意志にふさわしい闘士に勝利をもたらすと信じている。匿名の情報筋によれば、「翡翠アリーナ」の建設は、かつて行われた一度きりの戦闘祭典によって決まったという。この件はバラムトクの指導層の間で激しい議論を巻き起こし、今もなお一部のシャーマンたちは「翡翠アリーナ」の建設に抗議し続けている。イチェルは、この件に関して一切譲歩しないと明言した。
初戦のメインイベントでは、イチェルが総合格闘技の伝説「シューダン」、東洋の剣豪「ハットリ」、そして六本腕を誇るケプラー第7号戦闘ロボットと激突する。その他にも、弓の名手「エロイ」、元ケプラーの暗殺者「シカ・スレト」などの強者たちが参戦。翡翠アリーナの公式サイトにて試合の詳細なスケジュールを確認できます。
イチェル本人は声明を発表し、「開幕戦以降、闘技場で他のランサーと戦う予定はない」と明言した。「あと一人を除いて、私はもうすべてのランサーを打ち倒した」彼女はそう言った。イチェルはそれ以上の説明を拒んだが、ある情報筋によれば、彼女を打ち負かしたのはジャガーであり、それが新世界に来るきっかけになったという。
本紙がエド・ワガンザ市長に取材したところ、次のように語った。「戦闘の祭典で物事を決めるなんて、正気の沙汰じゃないですよ。ですがまあ、委員会で延々と会議するよりはずっと面白いかもしれませんね。そうだなぁ、まずはVIP席を確保してくれたら、話を聞いてあげてもいいですよ」