マリアナ:深海の王国
シャード調査ファイル
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-マリアナと文明
マリアナは、人魚に似た姿をした類人型の知的生命体が支配的な地位を占める深海の世界だ。マリアナには高度に発達した文明社会が存在し、賢明で友好的なマリアナ人がこの広大な海洋世界を統治し、壮大な海底王国を築いている。
ランサーの一員「ソナー」の記述によると、マリアナ人はすでに、貝類の石灰質の殻やコーラルの骨格を使って都市を築き、特殊なクラゲを光源として利用するなどして、さまざまな海洋生物と共生している。こうした不思議な生活環境によって、マリアナ人は芸術や文学の分野に打ち込み、数多くの驚異的な文化を創り出してきた。
「大崩壊」以前、マリアナ文明はすでに数千年にわたり安定して発展していた。
-マリアナ人
マリアナ文明に属する者は皆、グルナイト環境に適応し、自由に生活できる生物だ。魚人に似た彼らの身体は、強度のグルナイト物質の侵蝕を耐えることができ、非常に頑健で、海底にある複雑な建築物の間を高速で泳ぎ抜けることができる。
マリアナ人には「戦士」の伝統があり、自分たちの社会を「戦士社会」と見なしている。彼らは「捨てられし民」の侵略以前に、何世代にもわたり平和を享受してきたにもかかわらず、マリアナの子供たちは今も厳しい戦闘訓練を受けている。とくに、ランサー「ソナー」の出身でもある王族のような地位の高い家庭では、戦闘やリーダーシップのテストで高い成績を残すことが期待されている。
毎年、マリアナ人は優秀な戦士を選出し、海洋捕食者の討伐儀式に参加させている。最強の戦士たちは、辺境の海域や危険な深海の探索へと派遣される。注目すべきは、現在わかっているマリアナの海洋における最大水深が、地球上で最も深い海溝の三倍深いという点だ。
-グルナイト
他のすべてのシャードと同様、マリアナ文明もグルナイトの研究を行っている。彼らは海底から未変換のグルナイトを採取し、遺伝子改造された濾過摂食生物を用い水中から分離させている。しかし、マリアナ人のグルナイト物質に対する研究は進んでおらず、ようやく実用化の入り口にたどり着いたにすぎない。彼らはグルナイトのエネルギーとしての価値を認識しているが、新世界のようにそれを真にエネルギー化する「シャードカード」の技術は持っていない。
マリアナがグルナイト研究で停滞しているのは、おそらく海洋におけるグルナイト汚染が非常に厄介だからであろう。彼らは海の生態系バランスを破壊することを恐れており、また、マリアナは戦争からようやく立ち直ったばかりである。これらの理由から、マリアナ人は関連研究に踏み出すことができずにいる。